H 27.12.16 帝人ファーマー株式会社さんより、高尿酸血症治療薬剤に関する勉強会がありました。
●高尿酸血症とは血中の血清尿酸血が7.0mg/dlを超えるものと定義されています。
●主に尿酸の産生と排泄のバランスが崩れることにより、体内の尿酸ナトリウムが針状結晶として、関節や軟部組織に沈着し刺激となり、激しい関節炎を伴う発作(痛風発作)をきします。
●尿酸を排泄する能力が低下することによるもの、もしくは尿酸の産生が過剰になり、血清尿酸値が高値となる場合があり、日本人は排泄能力の低下に原因があるものが多いそうです。
●好発部位は足指も付け根など、体温の低い部分に発症することが多いとされています。
●尿酸の生成は、食事によるものが、20%、新陳代謝など体内で合成される物が80%とされ、食生活(高プリン食)や飲酒、肥満、ストレスその他の疾患(腎不全 糖尿病 血液疾患)などの有無にも影響されます。
●また、激しい運動をしたり、忘年会などで暴飲暴食をするなどでも、発作を誘発することがあります。
●男性に多いとされる疾患ですが、閉経後は女性であってもリスクは高まります。
●血清尿酸値は6.0mg/dlであれば、発作の再発のリスクは低く抑える事ができますが、8.0mg/dlなどの高値が続くと、痛風発作だけではなく尿路結石や腎機能の低下など、全身状態に悪影響を及ぼします。
●痛風発作を抑えるだけでなく、血清尿酸値をコントロールするには、尿酸値を徐々に安定させていく必要があります。
●今回講義していただいた薬剤の薬効は、体内で尿酸の生成を阻害し、尿酸値の上昇を抑えるというものです。
●また、発作が起こっているときは、患部を安静に保ち、アイシング処置を行い、必要に応じて、NSAIDs(解熱鎮痛薬の種類)やステロイド薬の投与を行い沈静化をはかります。
●一般的に発作が沈静化して、高尿酸血症治療薬剤の投与を開始します。
●患者様それぞれの、尿酸値の値や腎臓の機能状態に応じて、正しい用法容量で、経過をみながら、投薬を続ける必要があります。内服中の発作の対応も医師の指示に従うことが大切です。
●自己判断で投薬をやめてしまったり、増量したりしてしまうと、尿酸値が変動してしまい、発作を誘発したり病態を悪化させてしまう恐れがあります。
●血清尿酸値を6.0mg/dl以下に維持できるよう、薬物療法だけでなく、生活習慣や食事療法も併用していくことが大切です。
帝人ファーマー株式会社さん、ありがとうございました。
~看護師より~