症状

●主な関節の症状と関節外症状

関節の症状 関節以外の症状
 ■自発痛・圧痛・動作時痛・腫れ手の関節の痛み■朝のこわばり朝起きたときに,手指がこわばる。手を動かしていると次第にこわばりは改善する■変形炎症が続くことにより、関節組織が破壊され変形する■関節の不安定性炎症により、靭帯が不安定になる■関節可動域の低下握力の低下など  ■全身の症状微熱 貧血 倦怠感 慢性疲労感 食欲不振体重減少■皮膚症状リウマトイド結節(皮下結節)■眼症状強膜炎、乾燥性角結膜炎■貧血■腎障害■呼吸器症状肺炎、胸膜炎、肺繊維症

■心・血管障害、リンパ節腫脹

その他

手根管症候群、骨粗鬆症、腱鞘炎

 

 

 

原因と病態

 

 

 

●全身の関節滑膜の慢性的な炎症によって、関節組織の破壊、変形にいたる疾患です。

●自己の組織を、非自己とみなし、攻撃する免疫現象である、自己免疫現象が見られます。

●30歳~50歳代の女性に多いとされています。

●日本における有病率は、0.5%、(欧米1%)女性は男性の3~4倍と言われています。

●原因は不明であり、遺伝的な要因に、環境やウィルスの感染が関与して発症に至ると考えられています。

●好発部位は、手関節、肘関節、膝関節、肩関節、足関節、足指の関節、と様々です。

●関節の滑膜に、炎症が起こり、炎症性のサイトカインと呼ばれる物質(細胞で情報を伝える役割の蛋白質)が増殖します。

●結果、骨を壊す細胞が増殖してしまい、軟骨や骨が破壊され、関節が壊れ、変形します。

 

診断

●血液検査を行い、炎症所見の上昇、リウマトイド因子(RF)の有無、抗CCP抗体

●レントゲン検査、必要に応じ関節液の検査を行う場合があります。

治療

●保存的な治療として、全身、症状のある部分の関節の安静、保温、機能訓練が行われます。

●薬物療法(抗リウマチ薬)、関節注射、 ステロイド薬、鎮痛剤の投与、生物学的製剤の使用など。

●手術療法としては、関節の破壊が進んだ症例に対し、関節形成術、人工関節置換術、関節固定術などを行う。

●リハビリテーションを取り入れ、健康的で、質の高い日常生活を長期にわたり、維持できる事を目標に、考えます。

●そのため、炎症の除去、経過の観察、患者様の治療に対する同意と理解がとても重要となります。