主な症状
●手の細かい作業がやり辛い(ボタン掛け 箸の使いにくさなど) 、足に力が入らない、階段では手すりを使わなければ不安定感があるなど。
●手足のしびれ、感覚の鈍さ、等の症状が出現する事もあります。
●高齢の方は症状が分かりにくい場合もあります。
●50歳から60歳代に多く、男女比は 2:1と なっています。
病態
●老化などによる変化によって、脊椎のパーツである、骨棘黄色靭帯などが変形して、脊椎の中にある脊髄が圧迫をうけます。日本人は脊椎管が欧米の方と比べ小さい為に、症状が出ることが多い状態です。
●脊髄症では、椎間板ヘルニアなどの病態を基にしたものが多く、四肢や体幹に神経症状がでることが多いです。
診断
●症状と 反射刺激などの診察所見のもと、レントゲン検査を行い、MRI検査で脊髄の圧迫を確認します。
治療
●転んだり、打撲するなどの、軽い刺激であっても、脊髄を損傷してしまう原因となり得ます。
●保存的な治療としては、頚椎カラーによる安静の保持、持続牽引等を行う場合があります。
●脊髄麻痺は手術を行っても、症状が残ることがあり、手術のタイミングを逃さないよう、注意が必要です。
●症状が進行性であったり、安静、投薬による治療に、効果が期待できない場合、 日常生活を困難にするような、手の運動障害、神経症状が強い場合、手術が適応となります。
●手術は、除圧、固定を目的に行われ、前方除圧固定術、椎弓形成術(脊柱管拡大術)などが 行われます。