症状
●主に、足の親指の付け根の関節が、突然腫れ、強い痛みを伴います。→痛風発作と呼ばれます。
●腫れは、広い範囲に及ぶことが多く、発熱などの症状を伴うこともあります。
●血液中の尿酸値が高い状態が続くと、痛風発作を起こす頻度が高まり、耳や、肘、足部に皮下結節(痛風結節)とよばれる、変形が起こります。
原因と病態
●プリン体が分解される過程で、尿酸が産生されます。 過剰に尿酸が産生されたり、尿酸を排泄する能力が低下することによって、高尿酸血症が起こります。
●これにより、関節液や軟部組織に、尿酸ナトリウムの針状結晶が沈着し、これが刺激となり、激しい痛みを伴う痛風発作を引き起こします。
●プリン体は 肉や魚(主に干物に多い)に含まれ、過剰に食べ過ぎると、体内に蓄積された量を更に増やします。
●また、遺伝的要因、飲酒、ストレス、肥満、薬剤の使用(利尿剤等)、他の疾患(糖尿、腎不全、血液疾患等)なども要因とされています。
●原因を特定できない 一次性(突発性)高尿酸血症と、原因となる疾患がある二次性高尿酸血症があり、大半が一次性と分類されます。
●高尿酸血症はで痛風発作は 約30%にみられ、高尿酸血症の期間が長く、高度であるほど、痛風結節はできやすいとされます。
●男性よりも、女性のほうが、頻度は低いとされますが、閉経によって、女性ホルモンの分泌量が減ることで、女性であってもリスクが高くなるとされています。
●コーヒーの摂取量が多い人、適度な運動を習慣的に行っている人は発症リスクがさがるというデータもあります。
診断
●症状、臨床的な所見を調べ、痛風発作の有無、痛風結節の有無を確認します。
●血液検査では、血清尿酸値高値7.0mg/dlを超えるもの。炎症所見(CRP) 白血球の増加。
●関節液の検査を行い尿酸結晶の確認。
●レントゲン検査。
治療
痛風発作時 | 安静、発作の部位の挙上、アイシング、鎮痛剤の投与 |
無症候時 | 高尿酸血症の薬物療法(尿酸の産生を抑える、尿酸の排泄促進)、食事療法(飲酒を控え、高カロリーやプリン体の多い物は控える)禁煙、適度な運動 |