症状
- 肩に強い痛みを生じます。
- 外見的には、肩の正常な丸みがなくなり、左右の肩の高さが異なります。
- 反復性肩関節脱臼の場合は、腕を外側に回したり、捻ったりする動作に対し、不安定感を感じるようになります。
原因と病態
- 関節が完全に外れる脱臼と、脱臼したあと自然に元に戻る、亜脱臼とあります。
- スポーツ活動、転倒、転落によって、発症する場合が多いとされます。
- 脱臼を繰り返す毎に、寝返りをうつだけでも脱臼するようになる、反復性肩関節脱臼、亜脱臼などがあります。
- 初回脱臼時の発症年齢が若いほど、脱臼を繰り返すようになります。
- 肩関節脱臼は、上腕骨頭が、肩甲骨の関節窩から完全にはずれている状態です。(殆どは前方に脱臼した状態)
- 肩関節亜脱臼は、上腕骨頭が肩甲骨の関節窩から部分的にずれた状態で、スポーツなどで瞬間的、一時的に生じても、自然に整復される状態です。
- 肩関節脱臼によって、関節包や関節唇といった、肩関節の軟部組織に剥離や切離といったダメージが加わり、肩関節の脱臼が繰り返される事によって、局所の安静をはかっても、修復できず、再発をくりかえすことになります。
診断
- レントゲン検査によって脱臼、骨折の有無を確認します。
- 必要に応じてMRI、CT、関節鏡の検査を行い、診断を確定します。
治療
- 整復を行って、関節のずれをもどしますが、再発を繰り返し、日常生活に支障をきたす場合は、根治を目的として、手術を行います。
- 手術を行う場合は、手術後、外固定を行い、リハビリテーションを行うことが大切です。