症状
肘関節の動作時痛、肘関節のひっかかり感やロッキング(肘の屈曲伸展ができない)症状がでます。
原因と病態
- 球技スポーツ(主に野球)、をする小学生(高学年)や中学生に多発します。
- 投球動作により、肘関節に繰り返しストレスがかかり、その結果、上腕骨の軟骨に血行障害が生じ、変性、壊死をきたし、骨の骨片がはがれてしまいます。
- はがれた骨片が、疾患が進行することにより、分離し、遊離してしまう状態になります。
- 病状は三段階に分類されます
透亮型 | 分離型 | 遊離型 |
軟骨の骨化障害の時期病状は安定している | レントゲンで病巣と周囲の骨組織の間に透明な線がみえる。病巣の部分がはがれ始め不安定化している | レントゲンで病巣が剥離し関節内を遊離している骨軟骨片が完全に遊離していて、関節内遊離体となっている。 |
診断
- 投球時の肘関節の痛み、肘の外側の圧痛、肘関節の運動制限、レントゲンの所見などで、診断を行います。
- 軟骨片の状態を診断する為に、CT撮影が有効です
- 病状の進行度、病変部位がどの程度不安定であるか確認するために、MRI検査を行う場合があります。
治療
- 初期は、6ヶ月から1年の投球禁止で改善する場合が多い。
- 保存的治療により、改善しない場合、進行が進んだ症例、軟骨の欠損が大きい場合、手術が適応になります。
- 手術を行った場合でも、適切にリハビリテーションや治療を行えば、手術後約6ヶ月でスポーツ復帰できる場合も多いです。